音程の取り方の考察1

コバ

2005年12月22日 16:27

(1)音程の取り方の第1歩~音程の感じ方
三線のチンダミをしてみるとする
調子笛なりチュナーの発音機能で三線のそれぞれの音を出し、耳で聞き三線のチンダミをする
耳で音を聴いてチンダミをした後、チューナーのメーター機能を使い正しく合っているかどうか確かめてみよう

正規の音より低く取ってしまう人、高く取ってしまう人、ぴったりに取れる人、様々だと思う
このエキササイズで、まず自分がしっかりジャストな音を取る(聞分ける・感じ取れる)耳があるのかどうかをしっかり知ろう

(2)1音には、いろいろな音程がある
西洋音楽では、ドはド、レはレだけれども
東洋音楽では、地域によっては1音をいくつにも段階をつけて分ける
インドでは、1音を4つに分ける
アラブでは、さらに1音を9つにまで分ける
つまりドならドを4つに音程を聞分けたり、9つに聞分け(歌い分け)たりする
西洋人でもJAZZピアニストのセロニアス・モンクは、半音と半音の間のクォーター・トーン(4分の1音)を求めて、隣り合う2つの鍵盤を同時に弾いていたのは有名だ

1音を9つに分ける、そこまでいかなくとも1音を3つないしは4つにまで聞分ける耳を養おう
つまりは、「ジャスト(ぴったり合っている)な音」、
「若干低めの音(ぶら下がっている音)」、
「若干高めな音」、
そして「ジャストだけれどほんのちょっと弦の音の上を這うような音、もしくは表現を変えて、持ち上げた音」

音程に特別に気を使わず歌うと大概の人は低めの音で取って歌ってしまう
ぶら下がった音で歌ってしまう、もしくは明らかに音程を低く取ってしまう
気持ちを集中して持ち上げた音を目指そう
その為には、自分が聞こえている音をしっかりジャストに聴く事が出来るように訓練する
そして三線の弦の音の若干上を這うような音をイメージして発声をする
持ち上げた音を発声出来るように訓練する
これは訓練する事によってできるようになる
しかしチンダミをする時、チューナーのメーター機能に最初から頼ってチンダミをしていては、耳がバカになって正しい音程を聞き取る事が出来なくなってしまう
まず笛なりチューナーの発音機能(soundと書いてある機能)で耳で音を取りチンダミをする、その後でチューナーのメーター機能で確認して自分の耳を研ぎ澄ましていく、やがて音程を高めに取ったり、低めに取ったり、ジャストに取ったりと自在に出来るようになってくる(時間はかかります=それが鍛錬、インスタントなものはない)

逆に音程を高く取ってしまう人もいる
いわゆる上ずった音
女性に多く、高音域で起こりやすい
また性別に関係なく緊張して腹筋や喉が緊張して起こる場合が多い
この場合は、しっかり三線の音を聴く
多くの場合、歌うことにのみ意識が行ってしまい、三線の音を聴きそれにあわせて歌うということを忘れている(もちろん三線のチンダミ、勘所が正しい事が前提の話)

いずれにしても、まず自分は正しく音を聞分ける事が出来るかどうかを良く知る事
このことを知らない人がとても多い
知った上で、鍵盤楽器やチューナーを使い、正しい音程を聴き発声できるように訓練する事
それによって音程狂いは徐々に改善されていく

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